急病人が出たときの心がけ

婦人の出血と下腹部痛

女性性器からの出血で、月経以外の出血や10日以上続く月経は、異常と考えます。ゼリーのような血の塊が混じる時には、出血量が多いと考え、そのような場合や、明らかに出血が多量のときには、動き回ることを止めさせ、仰向けに寝かせて、頭部を低く、下半身を高くした姿勢にした後、下腹部を冷やして、余分な失血を防ぎます。 出血の程度がひどく、全身のだるさ、めまい、吐き気、心臓の重い息苦しい感じ、冷や汗のでるような、血の気がひくような感じが出てきたりすれば、出血による血圧降下、ショック状態を意味します。急いで産婦人科に受診して下さい。出血が多い時に、便がたまっていなくても便意を催すことがあります。 一人で歩いていって便所で倒れ、発見が遅れることもありますので、充分気をつけて下さい。
このような出血には腹痛が伴うことがしばしばですが、月経の遅れがないか、妊娠との関連がないかをよく考慮に入れてください。妊娠初期で腹痛を伴う性器出血が見られた時には、子宮外妊娠、流産を疑い、後期では早産、前置胎盤、胎盤早期剥離などの危険な状態が考えられます。すぐかかりつけの産婦人科医に受診して下さい。 超音波診断装置の発達のおかげで、それらの診断は比較的容易になってきています。生理痛など、ある時期に決まって起る下腹部痛は、一時的に鎮痛剤、漢方薬などでおさまりますが、月経開始2~3日目に激烈な痛みがくるような時には、子宮内膜症といった疾患も考えられます。産婦人科医の診察治療が必要となります。 下腹部痛を起す原因には、内科、外科、泌尿器科、産婦人科などと関連する多岐にわたる疾患が考えられます。まず、安静にして、食事を控え、それでもおさまらなければ早めに専門医の診察を受けて下さい。


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